ルアーを作っているとたまに「ん?あ、あれはこういう事だったのか、、、」と気付くことがあります。
ルアーをまとまった量作っている中で、たまーに上手く動かないものがあったりします。
こちらのシャッド。
これは1年以上前にスイムテストした際に上手くバランスが取れなくて弾いていたもの。
理由が分からないのでずっと作業台に置いていました。
ラインアイかなー?リップかなー?といじっても分かりませんでした。先週ふとした時に「あ!これは、、、」とやっと分かりました。とてもシンプルな事でした。
木材を使用したルアーは、巷で言われるように「バラつきがある。」のは確かで、その中で自分で線引きをして販売するかを決めます。この「バラつきがある。」というのがルアー作りについてとても奥深さを出しています。
以前は木材の重さを測って、勿論ウエイトなども均一にして5つほど仕上げれば、どういったように泳ぐか?どういった部分に気をつけて作れば良いのか?が分かると思っていました。
ですがその数が段々と増えてきて、30個作らないと分からない事、少し大袈裟に100個作らないと分からない事、見えてこない事がある事に気が付きました。色んなルアーを100個ではなく、同じルアーを100個。
これは天然素材の木が均一でないのに加えて、機械を使用する事もありますが、多くの工程が手作業、また季節によってコーティングの厚みといった塗料なども関係してくるからです。結果的に一定でない多くの要素の集合体が、いわゆる「バラつき」になっていると思います。
20代の時にクランクベイトを得意げに作っていた自分に話してみたいもんです。決して派手な事ではないし、ルアーを作らない人には伝わらない部分が多いと思いますが、ものづくり、職人の世界はこういったものだと感じます。
そういった事を今日も明日も考えて、感じてルアーを作っていると、やはり終わりはないんだなと思います。面白いもんですね。