【完結編】セルロースセメントの色止め、色流れ防止について約2年間研究した結果がコレ!!!


約2年間向き合ってきたハンドメイドルアーのセルロースセメントでのトップコートの方法。

 

 

セルロースセメントは重ねてコーティングする事で下の層を溶かして一つの膜になります。この下の層を溶かす性質の影響で塗装面を犯してしまい色流れをしてしまいます。

 

 

これをどうにかしてやろうと取り組んできたわけです。何故セルロースセメントに拘ってきたかというとユーザーさんから「トマトは釣れるルアーなのに強度が低いのが残念!」という要望を頂いたからです。以前はウレタンを使用していました。しかしその場合セルロースセメントと比べると強度が低いです。

 

ルアーの強度はこれを見てから言え!!!コーティングの違いによる強度検証!!!

 

 

 

 

妥協はしたくないのでハンドメイド関連の本に詳しく書かれていないこの課題に挑む事にしました。目標としては色止めなどの手間と時間の掛かる方法を出来るだけ少なくして「簡単にディッピングで仕上げられる方法はないか?」一から研究してみる事にしました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

まず取り組んだのはトップコート用のセルロースセメントの配合とディッピング方法でした。

 

 

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セルロースセメントと言っても濃さだったりシンナー、リターダーの配合だったりで性質が変わります。まずはこれをやってみないと、と思いました。これを調節する事で成功するかと思いましたが、やはりそんなに簡単にはいきませんでした。

ですが、色々と試した結果セルロースセメント:リターダー=1:1という配合が一番色流れしにくいというのが分かりました。因みにセルロースセメントは藤倉応用化工のものを使用しています。

 

 

ディッピングの方法はググっていたらたまたま見つけました。ルアー全体をセルロースセメントに漬けたら超ゆっくりと引き上げていきます。これはどういう事かというと、カレーをお玉ですくう時にゆっくり引き上げると垂れ辛いという理論と同じと書かれていました。(引用元が分からなくなってしまいました。)
この方法は確かに垂れずらいのでずっとこの方法でやる事になりました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

次に試したのが水性塗料の使用

シンナーの混入率の低い水性塗料を使えば塗装面が侵されないのでは?と思ったからです。

 

 

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水性塗料は調度この時期に発売されたアクリジョンを使いました。

 

結果的にはこれが失敗。この失敗から色止め作業が不可欠だと感じました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そこで今度は色止めを研究。

 

 

 

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色々と試しましたが砂吹き12回してから濡れ吹き6回してからコーティングしてみると初めて成功しました!

 

因みに色止め方法について詳しく追記しておくと、まず色止めに使うセルロースセメントは(セルロースセメント:リターダー:シンナー=1:0.5:0.5)という配合。

砂吹きというのは表面がザラつくように吹く方法。自分はクレオスのPS-290でエア圧0.38MPaぐらいで最初遠目で吹きます。回数を重ねながらエア圧を徐々に下げて吹く量も増やします。12回終了時で0.25MPaぐらい、半濡れ吹き状態になります。
ここからエア圧0.22MPaぐらいにしてツヤが出るように濡れ吹きをします。乾燥具合を見ながら重ねていきます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

これで完結したかと思いましたが、不満点が出てきました。

それは水性塗料を使っているという点です。水性塗料だと発色が悪く、細かいドットやグラデーション塗装が難し過ぎるのです。カラーも少ないし。

アクリジョンは特に詰まりやすいので0.3以上の口径でないとキツイです。つかそれでも注意しないと詰まります。

 

で、どうしたかというと今度は下地だけ水性塗料にしてみました。

 

 

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これが中々いい感じで成功したかに思われましたが、どーにも少し色が飛んで(白く)なってしまうんですね。これはとても歯痒かったです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

しっかり成功する時もあったので温度、湿度の関係があると思い、温度湿度計を導入しました。

 

 

 

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下地のコーティングでは湿度60%以下で綺麗に仕上がる事が出来たのでそれを目安にトップコートも試してみました。ですが上手くいきませんでした。

 

春はあまり覚えていないんですけど、夏は特に気温と湿度が毎日同じような数字を表示していました。しかしそれを考慮して同じ条件でトップコートをしたとしても、少し色が飛ぶ事が多かったです。それに秋になると気温湿度が決まった数字を示す事が少なく「女心と秋の空」と言われる様に規則性の無い数字を示していました。この事から考えるとたとえ気温湿度の関係でベストな状態があるにしても秋のような季節になるとベストな環境を待たなくてはいけないので、この方法はNGという事になりました。

 

ちょうどこの頃から作るカラーが厳密になったり細かいグラデーションにする事が多かったので、塗装した色を全く犯す事無く仕上げられる方法にしないといけないと思いました。少しでも塗装面に影響が出てしまうと苦労してつくった色彩などが全て台無しです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そこで最終的に吹き付けという方法に至りました。

 

 

 

もうこれしかなかったです。セルロースセメントは強度が出る溶剤ですが、トップコートに使う場合は手間が掛かってしまう、そういう物なのです。

やり方は砂吹き12回+塗れ吹き4回という事になりました。コーティングさせて完全乾燥してから重さを計って吹く回数を計算したら、以前よりも少ない回数で仕上げられる事が判明。

 

 

 

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塗装面を全く侵す事無く仕上げる事が出来ました。

 

これをもってセルロースセメントの色流れ防止と色止め方法の研究を終了したいと思います。

まぁまた小さな発見があると思いますが一応終了です。

 

 

 

 

 

 

 

2016/7/2 更新

 

吹き付けで行っても不具合が生じてしまう事が出てきてしまいました。クリック→セルロースセメントでのトップコート終了のお知らせ

今回長く研究をしてきましたが、時々微妙な環境の違いなどで仕上がりが上手くいかない事もあったので、ウレタンに切り替える事にしました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

番外編、こんな方法もやってみました。

 

 

 

塗装の際に塗料にごく少量のセルロースセメントを混ぜる方法。

 

これは「ハンドメイドルアーワークス」という本の中で某ビルダーさんがやっていましたが、この方法だとエアブラシが詰まり易く塗料によっては粘つきが出てしまい使えません。繊細な塗装が出来なかったです。単色でポンポンと色を重ねるようなカラーならいいのかな?と思いました。

 

 

 

 

 

 

下地に缶スプレーを使う。

 

 

 

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これは色止めに何にも関係ないですが、下地で真っ白だとか(自分は赤を塗る時に下地にピンクを吹いたりします)に塗りますよね?この時にエアブラシで吹くのではなく缶スプレーを使うのです。何でもかんでもエアブラシという訳ではないと思います。缶スプレーは口径が大きくコードレスなので作業がやり易いし一回で吹ける塗料が多いので早く作業が進みます。オススメはタミヤさんの缶スプレーです。玉になりにくくて使い易いです。

 

 

 

 

 

 

 

 

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